りんごの季節。いただいたものが結構あるので、今日はりんごケーキを焼く。
材料:りんご 米粉 豆乳 卵 シナモン

今帰ってきた娘が、あっという間に二切れつまんでいった。
自分はコーヒーとともに、追いシナモンをかけて。

さて、今年もあと約2ヶ月チョット。
来年の手帳を探す季節になった。併せてカレンダーもどんなものがいいか考える。どんな手帳・カレンダーを使いたいかは、どんな年にしたいかにも通じることなので、真剣にあれこれ考える。実に楽しいものだ。
それと、新年を迎えるに当たって、「暦の本」も買わねばならない。イラストがなかったので説明のみになってしまうのだが、おわかりいただけるだろうか・・・。秋頃になると書店に平積みされている、神社っぽい表紙の暦の本。私たちは、それを「高島暦」と呼んでいる。
高島暦
二十四節気はもちろんのこと、六輝や吉凶日取りその他諸々が豊富に載っている高島暦。
例えば「かまどの位置の吉凶」や「井戸掘り・さらいの吉凶」など、今の家づくりから考えると「おお・・・・。」という事柄もあり、ちょっと前まで日本人が大事にしてきた文化・歴史が垣間見えるようで面白い。その中に、「鍼灸の吉日」という項目もある。
鍼灸は飛鳥時代に中国大陸から伝来し、江戸時代にはセルフケアとしてもだいぶ広まっていたというから、庶民の生活に根ざしていたのだろう。
そして高島暦の後ろの方のページには「六三除け」というのが載っている。
医者や薬に頼っても改善しないおかしな症状があると、発病年齢を九の数で割ることによって六三除けの判断をするのだという。御神酒や豆腐や醤油を使ったおまじない的な方法を行い、最後は豆腐を川に流すと説明には書かれている。
栃木にいた私の母方の祖母(生きていれば100歳超えたくらい)も、何かあると「六三がついたかも」と言って、地域の先達さん(霊能者的な人?)にみてもらったり、おはらいのようなおまじないのようなことをしていたようだ。しかし、70代の母に六三除けのことを聞いても、本人は見た覚えはあってもやった覚えは無いという。祖母が生きていたうちに、もっと色々なことを聞いてみたかった。
元は呪術行為
1年の最初の鍼灸学科の授業で、「鍼灸は経験療法であり、元は人間が本能的に行っていた呪術行為。治療はおはらいのような一面もあり、古くは鍼灸師は医者と巫女の間のようなものでもあった。」と仰った先生がいてすごく心に残った。
解剖学・生理学・病理学のような西洋医学的な知識も頭に入れたうえで、人間の心身をうまくコントロールせねばと思いながら施術するときもあるけれど、やはり心のどこかで生命への畏敬の念というか、人体という未知なる壮大な世界を前にして、それを恐れ敬う気持ちも私の中には両立している。
西洋医学と東洋医学、両方を学んだからこその立ち位置で考えられることは本当に恵まれていると思う。もし栃木の祖母が生きていたら、私が鍼灸師を目指していることを知ってなんと言うだろう。