諏訪大社の本宮から前宮までは約2㎞。

山沿いの遊歩道もあるようだったが、大きな通り沿いの道を歩くことにした。

暑い日だ。ダウンジャケットを腰に巻き、車が巻き上げる排気ガスに吹かれながら、ひたすら歩く。風と乾燥で、花粉の症状も辛い。心配性の私はあれもこれもと持ち歩くせいで通常の手荷物も多い。

途中で市の境界線を越える。諏訪市から茅野市へ。

道沿いにステキな建物があって、カフェかと思って正面にまわってみたら・・・

公民館だそう。この柱、御柱風。

やっと前宮へ

25分くらいは歩いただろうか。「疲れたー。」を連呼する私達二人。

敷地内にカフェがあるとのこと!もうそこで何を飲むか決めつつ、境内を歩く。

十間廊。かの有名な御頭祭は、ここで行われるとあとから知る。

水眼の泉と、後方に見えるは御柱。水が冷たくて気持ちいい。

本殿。

この後、この本殿がよく見えるカフェで一休みした。

娘はいちごケーキ。私は信州産りんごジュースと白玉ぜんざい。

だいぶ足裏が疲れてじんじんしている。当初の予定通り、ここ前宮から茅野駅まではタクシーを呼ぶ。

茅野駅でコインロッカーから大荷物を取り出し、駅ビルあたりで時間をつぶしながら一休みしていると・・・。

頻脈

あれ?急にドキドキする。動悸・・・というか、ずっと速いぞ。なんでこんなに頻脈?運動してた最中ってわけでも無いのに。

ヘンだなヘンだなと思いながら、とにかく列車に乗って一駅、上諏訪駅へ。

私の脈は、元々速めだった。(貧血気味の人は、速めになる。回数でカバーしなけりゃいけないから。)

でも、なんか通常と違う。なんというか、新型コロナやインフルエンザで発熱したときに、猛烈に脈が速くなって苦しかったあのときに似てる・・・かも?

東洋医学では、脈の速さを遅脈数脈と言い表す。一般的に冷えていると遅脈(徐脈)、熱証だと数脈(頻脈)だ。熱があるのか?ワタシ。

心配になった私は、娘に頼んで上諏訪駅前のドラックストアまで体温計を買いに行ってもらった。

旅先で発熱とか、感染症とかだったらどうしよう・・・。パパもいないし、困ったな。不安。

やがて娘が戻ってきて、体温計を使ってみると、36.6℃。

アラ。この数脈(頻脈)は、熱証じゃない!とりあえず発熱は除外された。

とにかく宿に行って落ち着こう。本当は歩いて向かうはずだった宿に、こんな状況なのでタクシーで向かう。

民宿すわ湖へ。

レトロで老舗感溢れ、ちょっと昭和を感じさせる宿。

部屋に案内され、荷物を下ろし手を洗い、畳の上に寝そべると、ちょっと気持が落ち着いてきた。

まだ若干数脈(頻脈)だが、さっきよりはマシかも知れない。ふくらはぎと足の裏がまだじんじんしている。歩きすぎ、疲れすぎだったのだろうか。

考察

実は、この時点でスマホの歩数計は8.800を超えていた。最近の私の歩数は平均500歩くらいだ。なぜなら、花粉への暴露を避けて、3月中旬以降、極力家の中で過ごすようにしていたから・・・。国試前にルーティンにしていた朝散歩もしなくなった。

つまり、普段の17倍近くの距離を急に歩いたのだ。そりゃあ体もびっくりするであろう。加えて、この日は暑かった。東洋医学では、熱邪は気と津液を損傷する。 ずっと「疲れた疲れた。」言っていたのもこれだろう。

そして、ふくらはぎは第2の心臓とも呼ばれている。下腿三頭筋の収縮は、下半身の血液を心臓に押し戻すと言われている。だから、血流アップのためにふくらはぎを鍛えましょうというわけだ。しかし。今回は血流アップしすぎて頻脈になったのでは?心臓がびっくりするくらい急に大量の血液が押し戻ってきたら・・・そりゃ頻脈になる。

私は太衝穴を触ってみた。足背動脈拍動部のはずなのに、あまり分からない。血の大部分が、上半身に行ってしまったのか?巡りすぎた血を呼び戻すかのごとく、太衝穴にお灸をした。宿の部屋の火災報知器がならないように、ノンスモークのお灸を持ってきてあった。

中二になって与えた携帯に、隙あらば娘は夢中になっている。携帯のルールは決めてあるけれど、宿でごろんとしてお灸に身を委ねている母には、今、娘の監督をする余裕は無い。まあ、さっき体温計を買いに走ってくれたから、多めに見るか・・・。そのふすまの向こう、母からちょうど見えないところで携帯を目を皿のようにして見ているの、知っているけれど。

すき焼き

お灸しているうちに、だんだんいつも通りの体調になってきた。朝の小海線乗り物酔い未遂に加え、今回も鍼灸の知識に助けられた。

さあ夕食。

娘はこのために付いてきたといっても過言では無い、すき焼き。

これだけでも豪華なのに、天ぷら・茶碗蒸し・お刺身・酢の物、大きな海老など、もりだくさん。

普段ツンケンしている事も多い母娘だが、このときは将来のことや進路のことなど、自然に色々話せて、よい時間となった。

しかし。

夕食後は、今度は娘がダウン。食べ過ぎ。「苦しい~助けて~。」

今度は娘にノンスモークお灸。中晥と足三里。

なんとか消化がうまくいった後、露天風呂へ。

後から考えると、この露天風呂、中庭に作られたものだったので、べらべらしゃべっていた私達の声が、宿泊者の方達にうるさかったかも・・・。

夕方は突然の頻脈に不安でいっぱいにだったが、なんとか落ち着いて夕食・温泉も楽しめて、1日目の旅は終わりとなった。

翌日は下社2社を巡る予定だったが、天気予報は降水確率90%と出ている。さてどうしましょう。

~つづく~

投稿者

かおり

2022年度末に22年間続けた職を辞し、鍼灸学科の学生になる。自然・健康・環境に即した医療や生き方を、東洋医学を通して学び中。