明日から新年度だ。そして鍼灸学科生になって3年目に入る。・・・ということは、受験生だ。年度末には国家試験だ。そのための試験勉強の厳しさについて、先輩や先生に聞くところによると、朝の9時から夜の9時まで学校にこもって勉強したとか、嘘かほんとか分からねど恐ろしい話も聞こえてくる。

自分はそんなタフではないので、直前に一気に苦労できない。だからストイックに普段からコツコツ積み上げ型でいこうと思う。

それにしてもこの春休みはけっこう遊んだ。普段会えない友達と会っておしゃべりしたり、やってみたかった写経をお寺で体験したり、先輩達とBBQをしたり。

そろそろ授業が始まるから、気を引き締めねば。

いきなりですが、今日は腰椎変性すべり症について取り上げてみます。

「すべり」とは、何がすべっているかというと、ずばり腰椎が前にすべってしまっているんですね。

ちょっと下の図だと滑り具合が分かりづらいんですが・・・。

このすべり症、分離すべり症といって成長期に無理なスポーツが原因で椎弓の上・下関節突起が疲労骨折を起こしてなる場合と、

変性すべり症といって、骨折は見られないけど腰椎を固定している椎間板や靱帯、関節などが変性を起こしてすべってしまっている場合があります。

変性すべり症は、なぜか40代以降の女性に多いらしく、女性ホルモンの変化が関係しているのではと言われていますが、真の原因は今のところ不明なんだそうです。

症状は、初期は腰痛、坐骨神経痛。進行した場合は脊柱管狭窄症の症状が出る場合もあるようです。

保存療法としてはコルセット作成・ストレッチ・筋力強化(理学療法士さんのもとで、無理のない方法の指導を受けるのがおすすめ)。

西洋医学的には、痛みが強ければ鎮痛剤やブロック注射などで症状の緩和を試みるようですね。

もし、鍼灸で治療するならば

ズバリ、変性を起こしている辺りのツボを使って、鎮痛効果や血流促進効果を狙ってみます。

ちなみに、変性がよく起こるのは腰椎4/5間、次に多いのが腰椎3/4間だそうです。

腰の辺りにたくさんツボはありますが、とくにおすすめなのは腎兪、腰眼、大腸兪あたりですかね。腰眼と大腸兪の位置は、寛骨という腰骨のラインになります。

鍼灸院だとこの辺りに、電気を流して治療することも多いです。

もっと簡単なツボを見つけるのであれば、委中!

腰なのに?ひざ裏?と思うかもしれませんが、四総穴というジャンルでいうと、「腰背=委中で治せ」と言われる腰のお悩みお任せあれなツボなのです。そして、解剖学的にも、この委中は坐骨神経から分かれた脛骨神経が通っていますから、腰とつながっているんですね。

腰はからだの要です。いたわりながらケアして、笑顔な毎日を過ごしたいですね。